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SAC~MES2019その後(ジャーナル投稿結果)

昨年4月にマレーシアで発表した SAC-MESS2019 の続編です。 4月第1週目に発表し、イベント終了後に委員会からInderscience社の掲載するジャーナルが 連絡があると聞いたので、結果を待っていました。 掲載できるかもしれないジャーナルとして Middle East Journal of Management というジャーナル に投稿してほしいと連絡を受けました。そこでSpecial Issue(特集号)の中に入る論文になります。5月20日くらいまでの投稿終了するようにと指示が来て、もう一度作成したペーパーを読み直して、アップロードして投稿終了しました。 その後、結果については連絡を待っていました。11月中旬に結果が通知され、その結果は修正指示が出ていました。 4人の査読者からのコメントがあり、大幅に修正する必要がなかったもののいくつかの修正のポイントが上がっていました。 エディターからも連絡があり、投稿されたペーパーは全てアクセプト、修正指示が出たわけでなく、中にはリジェクト(却下)されたものもあったようです。ただ、すぐに修正すれば良かったものの学校での授業関係と風邪で寝込んでしまい、なかなか修正ができなかったものの2月20日まではなんとか滑り込みで修正して、投稿しました。 最終結果が返ってきて、アクセプト(採択)となりました。その後に英文校閲(文法中心)にかけて、チェックして、細かい部分も修正して最終稿を提出しました。 投稿するときのポイントとして (1)参考文献として触れるジャーナルは過去5年間のものを中心にする。    参考文献はジャーナル中心にする。 (2)イントロで目的等が明確に記述されていること (3)文献から仮説を構築して、量的調査などを実施し、検証する方が良い。    SAC-MESS2019での発表聞いていると感じました。2次データや文献を使って    仮説を構築して、1次データをとって検証するのがベストです。    ただし、学会発表でも やるように研究計画や仮説を提示して、その後、途中計画    を報告して、最終的に ジャーナル投稿でも良いように感じます。     英文ジャーナルの方が投稿から採択までのサイクルが早いと聞いていたのですが、実はそうでもなかった。今回は採択されて、英文校閲か

Google Scholarを使った文献調査(英語)

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私は、英語で論文を書く際に文献調査を行うときは、 Google Scholar (グーグルスカラー)を普段から使います。何度かやっていると、(ベテランの先生にとっては当たり前だと思いますが)気がつくことがいくつかありました。 図1  International Development Projects というキーワードでの検索結果 出所: Google Cited という単語があり、これはこの論文の引用数が示されています。図1では最初と2番目の論文では、 372 、 362 と書かれています。引用が多いということは関連したテーマで書いた論文がこの論文を参考文献として引用しているので多いことを意味します。この論文が参考にできる可能性が高いことが推測されると考えています。 同時に留意すべき点として、この論文が査読のついたジャーナル論文、コンファレンスペーパー、それとも博士論文なのか論文の種別、発行された年、それからジャーナルであればどこのジャーナルなのかジャーナル名も重要になります。 ときおりハゲタカジャーナルに掲載された論文があったりするの留意すべき点だと思います。 最後に参考文献をつける際に Google Scholar の便利な機能として次のものがあります。 ⭐︎ と Cited の間に ❞ のマークをクリックすると、該当する文献情報が現れます。ジャーナルによっては参考文献を記述する際、 APA だとか Harvard とか書かれているので、 APA であれば APA 形式の記述をコピー&ペーストして、ワードの文書に貼り付けると OK です。 図2  APA など各形式による参考文献の表し方 出所: Google

丸亀でのゼミ活動(2)

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前回は、丸亀の話などが中心でしたが、今回はうちわ作り体験についてです。 夢風 さんでうちわ作りをしました。最初はうちわの貼りをまず行いました。その後、骨を作るため竹を「割き」を見て、「もみ」を体験しました。「もみ」は力の入れ具合というよりコツをしっかりわかる必要がありそうです。私は昨年やりましたが、なかなかうまく「もみ」ができなかったです。 うちわが乾くと「たたき」をしました。うちわの形になってきました。その後ヘリを「ヘリ取り」して「みみ」をつけて完成しました。竹からお箸を作ったり、竹スピーカーを作ったりと骨になる竹の利用方法について学ぶことができました。 最後は出来上がったうちわを持って記念撮影。うちわを作る全工程をお話を聞きながら体験することでイメージできたと思います。 ところで、うちわに使われる竹は真竹です。現在は中国から輸入された材料を使うことが多いのですが、夢風さんは丸亀の地元の真竹を山に取りに行き、使っています。貼りに使う紙は徳島、高知、愛媛の和紙などを使います。ため池が多く、香川は水が豊富ではなかったので和紙はほとんど作られなかったことを夢風さんからお聞きしました。 和紙を作る工程でも様々な道具が使われています。割きで使う道具も丸亀で発展してきたものですが、道具を作る職人さんもあまり残っていません。うちわミュージアムにしか置いていない道具もあることも聞きました。 この他和菓子作りを寶月堂で体験することができ、夢風のメンバーの方々関係者の皆様には本当にお世話になりました。 JR丸亀駅から丸亀城の麓までは徒歩圏内です。途中通町商店街という立派なアーケードがある商店街を通りますが、この商店街にはほとんど人の往来はありません。この商店街の中に地域商社の Oikaze の店舗があり、ここで少し話を伺ってきました。丸亀の街の活性化はとても重要だけど商店街は人も住んでいないところもあり、駐車場の問題や賃料など課題がありなかなか新規で出店するところがないようです。ただ、店が完全になくなった訳でなく、知られていないところも多いと言っておられました。 丸亀ではホテルが近々何軒かオープンします。確認していないのですが、宇多津にできる四国水族館と関係しているかなと思いました。ただ、これを機に街の活

Activities in Marugame (1)

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As a seminar activity, we asked Yumekaze (夢風), who are active in Marugame-shi, Kagawa Prefecture, to experience making uchiwa as in last year. Marugame-shi is located in the centre-west part of Kagawa, the second largest city in Kagawa after Takamatsu. The population is approximately 109,000.  There are two famous things for Marugame. The first one is Marugame Castle, which is  visible from the JR Yosan Line. Marugame Castle is the smallest castle tower in Japan, but the stone wall is well-shaped and looks awesome. Unfortunately, it collapsed due to the Typhoon Trami (Typhoon #24) in September 2018. Then efforts for restoration have made.  Marugame Castle was the residence of the Kyogoku family, which governed in the Edo period. They possessed the Nikkari Aoe, one of the best Japanese swords, as their heirloom. In an online game called Toucan Ranbu, a personified character from "Nikkari Aoe" is appeared. Some fans love Nikkari Aoe then Marugame Castle is drawn more attentio

活動リスト(2019年)

2019年の活動 (11月11日現在) ① 論文 (1)「 国際開発プロジェクトにおけるプロジェクトの効率性に関する考察 : 借款プロジェクトとICTプロジェクト等の一般的なプロジェクトとの対比 」プロジェクトマネジメント 学会誌、 21(3), 7-12, 2019-06 ② 口頭発表 (1)   3月15日  2019年度プロジェクトマネジメント 学会春季大会 @東洋大学 (2)   4月  6日  SAC-MESS2019 (1st Scientia Academia Conference on Management, Entrepreneurship, and Social Sciences )@マレーシア工科大学、クアラルンプール (3)   8月  7日  第28回日本エネルギー学会 @関西大学 (4) 10月19日  教育工学会研究会(教育方法・授業改善/一般) @甲南大学 (5) 11月  7日 ICBBS2019 (The International Conference on Business and Behavioral Studies 2019)@シンガポール国立大学 ③ その他 (1)   第3回神戸女子大学教育改革・推進フォーラム(運営) (2)   神戸女子大学家政学部家政学科 貝増研究室. 日本エネルギー学会機関誌えねるみくす, 98(4), 425-428. (3)   PMI(プロジェクトマネジメント協会日本支部)アニュアルレポート2018 p.29 (4)   PMI(プロジェクトマネジメント協会日本支部)日本フォーラム

ICBBS2019での発表

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先日 11 月 7 日に NUS で開催された International Conference on Business and Behavioral Studies ( ICBBS ) 2019 に参加しました。 ICBBS2019 ではフルペーパーを提出して 発表してきました。 福島第一原発での事故以来、国内では原発に対する厳しい見方があること、電力の垂直分離や全面自由化に伴った電力小売業者を自由に選択できるようになる中で、実際には小売業者を変えた需要家(消費者)はあまり多くないことがわかりました。需要家の優先順位と実際の行動のギャップがあります。また、先行研究でも太陽光を設置した家庭は全体の 10 %程度という調査結果もあり、政府のエネルギー政策や電力会社からの見方などを踏まえてレビューしました。 まず、参加して驚いたのは参加者が少ないことでした。まるで大きな学会の研究会程度ですが、それでもインドネシア、タイ、フィリピン、ロシア、スリランカ、インドから参加されている大学の先生といつもはこのような国際会議ではできないような深い話はできました。インドネシアやスリランカは働いていたこともあり、個人的には親近感がある国からの参加者が多くて、あまり、ひとりぼっちということを感じませんでした。この点では、大規模な国際会議やシンポジウムと違った雰囲気でした。興味あるトピックの発表もあり、ネットワーキング作りを行って、共同で研究を進めていくのには、ちょうど良い具合のサイズ感でした。 私自身の発表は、私の次の演者が来なかったこともあり、 20 分の発表と質疑応答が 30 分を超えました。通常だとないことですが、質疑応答の時間は楽しかったです。質疑応答の内容は、電力の自由化の恩恵は需要家は受けることができるのか、自由化は段階的に実施されたことや大きい出来事を経てエネルギー政策が決められることについて意見を求められるなどでした。質問やコメントをもらって、気づきや今後の取組むことについても考える良い機会になりました。

教育工学会研究会での発表

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10月19日甲南大学で教育工学会研究会で発表してきました。 午前の部は、私の発表を含め5つの発表があり、金沢星稜大学の芥川先生と2人で座長をしました。私が書いた予稿は、被服管理学の授業の進め方を去年から変更し、今年クリッカーを使って学習状況などを調べたので、ペーパーとしてまとめようと考え、今回の研究会での発表にいたりました。 発表の内容については、以下の通りです。 対象の授業は「被服管理学」という授業です。これまでは一般的な大教室での講義でした。この授業を4年間ほどやって課題と思われることを次の3つとして上げられるのではないかと考えました。 1)教室外での学習時間が十分でなく、小テスト対策が暗記中心の勉強である。    (授業では3回の小テストを実施していました。) 2)実験レポートの考察では論理的な組み立てができていない。    (理論上の考えられる結果と実験結果の差異について論理的な考察が行う。) 3)濃度の計算が苦手である。 とりわけ、1)については講義資料はポイントのみを示しているので、自らが調べるという作業をどこかで入れなければいけないと考えました。これと関連して講義スライドで示したポイントとポイント、あるいは単元と単元をつなげる作業ができれば、論理的な考察ができ、卒論などにもつながっていくのではないかと考えました。 それを踏まえて、振り返り問題を作って、前週で学習した内容に関連する振り返り問題を授業後半で解く、宿題とする。さらに試験と関連づけることで、いわば振り返りの反復w行うことで学びが深まっていくのではないと考えました。そして宿題とした時点で「自ら調べる」というプロセスが一つ入る。そこでの気づきがあるのではないかと考えました。気づきがあれば、それが深い学びにもつながっていくという仮説を立てました。 図にすると以下のようになります。 その仮説をベースに授業設計し、クリッカーなどを使って、授業実践を行った結果を研究会で発表しました。想定したような自ら調べるという行動が取られ、その過程で気づきはあったことは結果からもわかりました。また、去年もそうですが、答案用紙にはびっしりと解答する学生もおり、講義と実験との関連性に気づく学生はいました。 しかし、私自身の課題として、学習効果を測定する指標設定は先行研