教育工学会研究会での発表

10月19日甲南大学で教育工学会研究会で発表してきました。

午前の部は、私の発表を含め5つの発表があり、金沢星稜大学の芥川先生と2人で座長をしました。私が書いた予稿は、被服管理学の授業の進め方を去年から変更し、今年クリッカーを使って学習状況などを調べたので、ペーパーとしてまとめようと考え、今回の研究会での発表にいたりました。

発表の内容については、以下の通りです。

対象の授業は「被服管理学」という授業です。これまでは一般的な大教室での講義でした。この授業を4年間ほどやって課題と思われることを次の3つとして上げられるのではないかと考えました。

1)教室外での学習時間が十分でなく、小テスト対策が暗記中心の勉強である。
   (授業では3回の小テストを実施していました。)
2)実験レポートの考察では論理的な組み立てができていない。
   (理論上の考えられる結果と実験結果の差異について論理的な考察が行う。)
3)濃度の計算が苦手である。

とりわけ、1)については講義資料はポイントのみを示しているので、自らが調べるという作業をどこかで入れなければいけないと考えました。これと関連して講義スライドで示したポイントとポイント、あるいは単元と単元をつなげる作業ができれば、論理的な考察ができ、卒論などにもつながっていくのではないかと考えました。

それを踏まえて、振り返り問題を作って、前週で学習した内容に関連する振り返り問題を授業後半で解く、宿題とする。さらに試験と関連づけることで、いわば振り返りの反復w行うことで学びが深まっていくのではないと考えました。そして宿題とした時点で「自ら調べる」というプロセスが一つ入る。そこでの気づきがあるのではないかと考えました。気づきがあれば、それが深い学びにもつながっていくという仮説を立てました。


図にすると以下のようになります。




その仮説をベースに授業設計し、クリッカーなどを使って、授業実践を行った結果を研究会で発表しました。想定したような自ら調べるという行動が取られ、その過程で気づきはあったことは結果からもわかりました。また、去年もそうですが、答案用紙にはびっしりと解答する学生もおり、講義と実験との関連性に気づく学生はいました。

しかし、私自身の課題として、学習効果を測定する指標設定は先行研究などを参照しながら決定するべきだということでまだまだ勉強が足りないことを自覚しました。気づきから深い学びへの論理も論理が飛躍していると思います。また、講義そのものを質を高める何よりももっと教えて考えさせるようなものを進めることや単元と単元の繋がり、科目と科目の繋がりを理解してもらえるような説明なども求められているようには感じました。



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