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Showing posts from July, 2019

国際会議と論文(メモ)

国際会議といえば、ここ5年ほどプロジェクトマネジメント学会が主催するProMACで発表をしてきました。ProMACは査読もあるのですが、これがProceedings XXXXにはなりますが、Ciniiなどに公開されているわけがないので、折角苦労して書くのに、もっとインパクトがあればと思いながら、いろいろな先生と対話しながらどうすべきか考えました。 Elsevier 、 Springer 、 Wiley-Blackwell 、 Taylor & Francis 、 SAGE や Emerald などが学術系ジャーナルがありますが、これらと国際会議をくっつけて考える必要があります。これから先、論文として投稿をこれから考えています。ちょうど論文を書きながら調べてわかったことをここに記します。 Elsevierを例にとれば、この会社は ScienceDirect というインターネットでサイトを持っています。ここにはElsevierが発行している様々なジャンルのジャーナルを見ることができます。ただし、一般的には有料になります。1部20ドルか30ドルとかなりの高額になります。ただし、大学などの機関が会員になっている場合はPDFファイルで経費も書けずダウンロードが可能になります。 この出版社と紐づいた形で様々な国際会議が開催されます。国際会議には基本的には要旨もしくはアウトラインを提出、審査して認められばフルペーパー(論文)を書き、それを提出することになります。例えば ICCER2019 という国際会議ではポルトガルで今年7月22日から25日まで開催されましたが、要旨を5ヶ月前に提出し、フルペーパーを3ヶ月前に提出するようになっています。これらの会議で発表したフルペーパーは、ElsevierはProcediaという名前のつくジャーナルに掲載されます。ICCER2019の場合は Energy Procedia というジャーナルに掲載されます。会議で書いたフルペーパーをProceedingsとか言いますが、これを論文とみなすこともできるようですし、みなすことができないようでもありケースバイケースという印象です。目指すなら、Elsevierでということになるのではないかと思います。 私が4月にマレーシアで発表した のは Inderscience というスイスの出

レゴを使った授業に関する考察

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レゴを使ってプロジェクトマネジメントの授業を何度かやっていますが、今回データを取ったこともあり、少しいつもより時間をかけて考えたので振り返りします。研究メモとは言えないけれど、これからもっと深掘りしたいことについて、今回少し頭の整理します。。 授業では2つのアプローチでレゴを使って制作してもらいました。1番目の方法は、最初から役割決め、目標を考えた後、計画を作って実際に制作してもらう方法です。2番目の方法は、目的を明確にせず、計画も作成しない方法で作成してもらう方法です。これはインプロ(即興劇)を見て、それをレゴブロックに応用しました。 レゴブロックの良さは、専門的な知識が必要ない。自由度が低いものから高いものまで制作できる。授業の1コマの中でも十分にできることかなと思っています。 2つの方法でレゴを使って作品を制作してもらい、そのあとにどちらがやり易かったのか、面白かったのか聞くと7〜8割方は最初の方がやり易いとか良かったと回答していました。少数ながら、後者の方が良かったと回答しています。 計画を作らないと気持ちが悪いというコメントがある一方で、計画しない方が何ができるかわからないけれどおもしろさがあるとコメントした学生がいました。その学生は品質面にもコメントしていて、よく考察していると感心しました。つまり、品質面では計画をしている方が目的などを明確にせず、計画を作らず制作するよりも品質は低い。確かに、即興劇と台本がある演劇の品質を考えると一般的にはそうかもしれません。                履修生から提供してもらった後者で作った作品 即興でレゴ制作をする時に、学生を観察している次の4点に気づきました (1)計画がなくても何らかのものを作ることは可能である。 (2)ある程度のものができれば、目指すものがだいたい同じようなものになることがある。(いつもそうなるとは限らない) (3)作品を言語情報にした変換する時にこじつけにしろ 、 何らかの形で表すことができる。 (4)ただし、個人によってその情報は大きく異なる。 高尾ら ( 2012 ) 1) 、 新山ら( 2014 ) 2) など多くの事例や先行研究があります。コミュニケーションの面白さや重要性などインプロを実践することで認識され

クリッカーの使用

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被服管理学という授業を担当していますが、昨年から授業の進め方を大幅に変更しました。現在はこちらが話す時間は60~70分程度として、残りの時間を問題を出題し、学生解かしています。問いかけは例えば浴比や潜在濃度を変えると洗浄効率はどのようになるのか?です。そこに今年はクリッカー機能をつかいながら授業を進めています。昨年は少しだけでしたが、今年は大幅にクリッカーの使用する時間を増やしました。  クリッカーの機能として先行研究や活用事例として数多く報告されているが、 鈴木先生ら (2008) (1) や 田島先生 (2015) (2 ) など示しているように①「学生のバックグランド把握」②「学生に最適な授業ペースの把握」③「予習や宿題のチェック」④「理解度の自己把握」が挙げられる。今回授業の1回目で学生のバックグランド(例えば理系か文系なのか、化学が得意なのか等)などを聞き、①の学生のバックグランドの把握を行った。学生は高校時代は文系だった学生が多い印象があり、自然科学系の科目はあまり得意でないという意識が強いと感じていたためである。  その結果、70%の回答者が文系と回答した。(図1参照)また、化学はあまり得意でない、全く得意でないと回答した回答者が70%を超えていた。10週目に授業外学習時間に聞いたところ、約60%の回答者が少し勉強していることがわかり、ほとんど勉強していない学生もかなりの数に上ることが分かった。次に講義内容について理解できているのか質問したところ、約24%の回答者があまり理解できていないと回答している。                  図1 学習者の背景  これを詳しく見ていくと学習内容を理解していると回答している学生は、教室外で一定の時間勉強をしていると回答した学生が大半を占めている。教室外での学習の重要性がうかがい知ることができる。授業外での予習や復習などの学習時間に着目した研究 ( 3) では、授業外に勉強している学生の方が深い学びが実践できるという報告がある。ここから私の授業を受けている学生について言えば、文系学生が自然科学系科目を学習する際には授業外時間の学習すなわち予習や復習あるいは宿題などの時間が重要になると考えられる。  これをベースに発展させるアイデアも少し浮かんできました。時間との兼ね合いですが、ペーパーに