第15回大阪大学コースデザインワークショップに参加して

 大阪大学全学教育推進機構教育学習支援部が主催している「第15回大阪大学コースデザインワークショップ」9月6日と7日の2日間参加してきました。これに参加して気づいたこと等を書きとめたいと思います。

この参加型ワークショップで、事前にビデオを視聴し、シラバスを作って持ってくること。5分間の授業を準備しておくという2つの課題が出ていました。この連絡をもらったのが、名古屋で、それから京都に行ったり、あっちこっち行っていたり、台風がきて職場にいけなくなったりと、それからもバタバタと忙しくしておりましたが、自分の担当するエネルギー系の講義科目のシラバスとプロジェクトマネジメントの5分講義を事前にバタバタと考えて、準備しました。

基本3人のグループで、ワークショップが始まり、少し説明があり、グループのメンバーに対して5分講義をすることになりました。5分講義をして、それから良かったところ、改善すべきところを話し合う。グループのメンバーは大学の教員だったのですが、なるべく学生に教える感じで考え、文化祭などの具体的な事例を出しながら、話をした点は理解を深めるには役だったと思いますが、白板だけでやることもあり、後半がちょっと話が行ったり来たり、後5分という尺が難しかったです。実際、この点は指摘を受けました。

同じグループの2人の5分講義を聞きました。自分の知らない内容もあり、実は教授法よりも中身そのものが面白く、思わず内容についても意見交換しました。その後、どうしたらわかりやすく教えることができるのか。IDARCSモデルの本は以前読みましたが、IDでもARCSモデルについて学習者の分析を行いますが、改めて考えるのには良い機会であり、学習者の分析から目的・目標の設定についてつながること。目標から内容が設計し、さらに評価までつなげていくこと、自分の課題だと気づきました。

続いて、わかりやすく教えるためには、記憶に残すように構造化して、構造を示す。記憶を断片化せず、関係性を理解しやすくするために構造化することの重要について触れられ、KP法が紹介され、KP法を使った午前中の5分授業を見直して、同じメンバーに対して再度やりました。午前中に比べるとわかりやすい説明になったと思います。各メンバーがKP法で5分授業を行い、シラバスを提出して、初日が終わりました。そして5分授業をアクティブラーニングを取り入れ15分授業にして2日目発表できるように準備する宿題をもらいました。

翌朝早めに起きて、いつも作るように話す内容を少し膨らませて、話す手順などを想定して1ページのレジュメを作って持っていきました。2日目はグループのメンバーの入れ替えを行い、午前中は15分授業とディスカッションをまず行い、その後、講義法からアクティブラーニングと説明があり、最後に評価ではルーブリックについて解説を受け、その後、15分授業をルーブリックで評価するために全員でルーブリックを作成しました。最後に2日目午前中の15分授業は各グループの代表として一人が話すことになり、私たちのグループは私が発表することになりました。

午前中の内容をもう一度見直し、11名の参加者とスタッフの前で発表しました。2人だけだと緊張はしなかったのですが、全員大学の先生ということもあり、ドキドキしながら授業を行いました。練習では15分以内で終わったのですが、緊張していたのか1分ほどオーバーしました。そして自分の授業を先ほど作ったルーブリックで評価してもらうと同時に振り返りをしました。
(ワークショップの中では発言はしていないですが、特に今振り返ると)自分自身で感じたことは
  ・自分が意図して、ここは理解してほしい箇所は必ずしも、
   目論見通りには理解してもらえない。
   (単元ごとの目標が学習者に伝わっていないので学習者の
    分析に課題あり)
  ・練習ではもう少し構造化うまくできたが、本番では緊張した
   せいか少し忘れ、オタオタした。
  ・導入部において、学習者の注意をうまく引けていなかった。
  ・机間巡視をしたが、私自身が喋りすぎた。
   (自分の話す程度は学習者に応じて対応を変えていく方が良
いかもしれない)

ワークショップの最後に振り返りを行うとともにアクションプランを作りました。このワークショップ全般の私の振り返りとして、

   ・基本的には(導入でのつかみなど)授業の構成や内容は
    よく練ったものにする必要がある。
   ・目標と内容と評価の関連性

このようなことを書きました。ただ1日経ち、自宅で再度今回のワークショップとりわけ私の15分授業を振り返りと上述に記したことも重要であるとは考えます。追加ですが、ある先生の15分授業を聞いて、KP法を使う場合、スライドの数は少なく、ワーディングもシンプルな方が効果的なことも多いのではないかと思いました。

教員同士で授業をクリティカルに見て評価することも今までなかったので、自分のリフレクションとしてはこのワークショップに参加してよかったです。

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                              以上

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