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シラバス作成から一考察

新学期が始まり、X週間ほど過ぎました。 今年に作ったシラバスを使って授業を開始したのですが、作成したシラバス、 オンデマンド教材、あるいは評価基準について今回考える機会がありました。 従来の方法であれば ①授業計画を作って、毎回の学習内容を決める ②授業内容から到達目標を考える。 ③試験を課す場合も授業内容を中心に考え、評価基準を作る ざっと言えばこんな手順でした。ボトムアップのアプローチと言えます。 今年のシラバスを作った際の気づきとして、大学には3つのポリシー があり、アドミッションポリシー、カリキュラムポリシー、ディプロマ ポリシー(DP)があります。シラバス作成時にはこの科目はどのDPするのか 明記していますが、到達目標とDPの関係性はもう少しクリアーにする必要が あるということに気付かされました。ボトムアップではなくトップダウンで 作り込む必要がある。 つまり、①ー①DPから到達目標が定義できる。①ー②到達目標を定義すると 学習内容が明らかになり、さらに各回の授業計画とも関連づけられる。 ②ー①到達目標を基本的に評価基準にもする、つまりルーブリックを 作ると、②ー②試験がどういう内容が相応しいのか、宿題を課す場合は何を 書かせるのか、小テスト然りということである。 そうなると今までは同じ科目の学習内容が教員によって変わっていた が、DPを基に作ると教員が交代しても大幅に変えることができないとも 言えるのではないかと考える。 ただ難点を言えば、全てを可視化すると言うことは授業を行う前に半期の全体 計画を作ってしまうので、一度行った授業であれば、イメージが つきやすいものの、全く新規の授業ないし連続した演習のような ものであれば、精度面で難しい面もあるようには見受けられる。

SAC~MES2019その後(ジャーナル投稿結果)

昨年4月にマレーシアで発表した SAC-MESS2019 の続編です。 4月第1週目に発表し、イベント終了後に委員会からInderscience社の掲載するジャーナルが 連絡があると聞いたので、結果を待っていました。 掲載できるかもしれないジャーナルとして Middle East Journal of Management というジャーナル に投稿してほしいと連絡を受けました。そこでSpecial Issue(特集号)の中に入る論文になります。5月20日くらいまでの投稿終了するようにと指示が来て、もう一度作成したペーパーを読み直して、アップロードして投稿終了しました。 その後、結果については連絡を待っていました。11月中旬に結果が通知され、その結果は修正指示が出ていました。 4人の査読者からのコメントがあり、大幅に修正する必要がなかったもののいくつかの修正のポイントが上がっていました。 エディターからも連絡があり、投稿されたペーパーは全てアクセプト、修正指示が出たわけでなく、中にはリジェクト(却下)されたものもあったようです。ただ、すぐに修正すれば良かったものの学校での授業関係と風邪で寝込んでしまい、なかなか修正ができなかったものの2月20日まではなんとか滑り込みで修正して、投稿しました。 最終結果が返ってきて、アクセプト(採択)となりました。その後に英文校閲(文法中心)にかけて、チェックして、細かい部分も修正して最終稿を提出しました。 投稿するときのポイントとして (1)参考文献として触れるジャーナルは過去5年間のものを中心にする。    参考文献はジャーナル中心にする。 (2)イントロで目的等が明確に記述されていること (3)文献から仮説を構築して、量的調査などを実施し、検証する方が良い。    SAC-MESS2019での発表聞いていると感じました。2次データや文献を使って    仮説を構築して、1次データをとって検証するのがベストです。    ただし、学会発表でも やるように研究計画や仮説を提示して、その後、途中計画    を報告して、最終的に ジャーナル投稿でも良いように感じます。     英文ジャーナルの方が投稿から採択までのサイクルが早いと聞いていたのですが、実はそうでもなかった。今回は採択されて、英文校閲か

Google Scholarを使った文献調査(英語)

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私は、英語で論文を書く際に文献調査を行うときは、 Google Scholar (グーグルスカラー)を普段から使います。何度かやっていると、(ベテランの先生にとっては当たり前だと思いますが)気がつくことがいくつかありました。 図1  International Development Projects というキーワードでの検索結果 出所: Google Cited という単語があり、これはこの論文の引用数が示されています。図1では最初と2番目の論文では、 372 、 362 と書かれています。引用が多いということは関連したテーマで書いた論文がこの論文を参考文献として引用しているので多いことを意味します。この論文が参考にできる可能性が高いことが推測されると考えています。 同時に留意すべき点として、この論文が査読のついたジャーナル論文、コンファレンスペーパー、それとも博士論文なのか論文の種別、発行された年、それからジャーナルであればどこのジャーナルなのかジャーナル名も重要になります。 ときおりハゲタカジャーナルに掲載された論文があったりするの留意すべき点だと思います。 最後に参考文献をつける際に Google Scholar の便利な機能として次のものがあります。 ⭐︎ と Cited の間に ❞ のマークをクリックすると、該当する文献情報が現れます。ジャーナルによっては参考文献を記述する際、 APA だとか Harvard とか書かれているので、 APA であれば APA 形式の記述をコピー&ペーストして、ワードの文書に貼り付けると OK です。 図2  APA など各形式による参考文献の表し方 出所: Google

丸亀でのゼミ活動(2)

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前回は、丸亀の話などが中心でしたが、今回はうちわ作り体験についてです。 夢風 さんでうちわ作りをしました。最初はうちわの貼りをまず行いました。その後、骨を作るため竹を「割き」を見て、「もみ」を体験しました。「もみ」は力の入れ具合というよりコツをしっかりわかる必要がありそうです。私は昨年やりましたが、なかなかうまく「もみ」ができなかったです。 うちわが乾くと「たたき」をしました。うちわの形になってきました。その後ヘリを「ヘリ取り」して「みみ」をつけて完成しました。竹からお箸を作ったり、竹スピーカーを作ったりと骨になる竹の利用方法について学ぶことができました。 最後は出来上がったうちわを持って記念撮影。うちわを作る全工程をお話を聞きながら体験することでイメージできたと思います。 ところで、うちわに使われる竹は真竹です。現在は中国から輸入された材料を使うことが多いのですが、夢風さんは丸亀の地元の真竹を山に取りに行き、使っています。貼りに使う紙は徳島、高知、愛媛の和紙などを使います。ため池が多く、香川は水が豊富ではなかったので和紙はほとんど作られなかったことを夢風さんからお聞きしました。 和紙を作る工程でも様々な道具が使われています。割きで使う道具も丸亀で発展してきたものですが、道具を作る職人さんもあまり残っていません。うちわミュージアムにしか置いていない道具もあることも聞きました。 この他和菓子作りを寶月堂で体験することができ、夢風のメンバーの方々関係者の皆様には本当にお世話になりました。 JR丸亀駅から丸亀城の麓までは徒歩圏内です。途中通町商店街という立派なアーケードがある商店街を通りますが、この商店街にはほとんど人の往来はありません。この商店街の中に地域商社の Oikaze の店舗があり、ここで少し話を伺ってきました。丸亀の街の活性化はとても重要だけど商店街は人も住んでいないところもあり、駐車場の問題や賃料など課題がありなかなか新規で出店するところがないようです。ただ、店が完全になくなった訳でなく、知られていないところも多いと言っておられました。 丸亀ではホテルが近々何軒かオープンします。確認していないのですが、宇多津にできる四国水族館と関係しているかなと思いました。ただ、これを機に街の活

Activities in Marugame (1)

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As a seminar activity, we asked Yumekaze (夢風), who are active in Marugame-shi, Kagawa Prefecture, to experience making uchiwa as in last year. Marugame-shi is located in the centre-west part of Kagawa, the second largest city in Kagawa after Takamatsu. The population is approximately 109,000.  There are two famous things for Marugame. The first one is Marugame Castle, which is  visible from the JR Yosan Line. Marugame Castle is the smallest castle tower in Japan, but the stone wall is well-shaped and looks awesome. Unfortunately, it collapsed due to the Typhoon Trami (Typhoon #24) in September 2018. Then efforts for restoration have made.  Marugame Castle was the residence of the Kyogoku family, which governed in the Edo period. They possessed the Nikkari Aoe, one of the best Japanese swords, as their heirloom. In an online game called Toucan Ranbu, a personified character from "Nikkari Aoe" is appeared. Some fans love Nikkari Aoe then Marugame Castle is drawn more attentio

活動リスト(2019年)

2019年の活動 (11月11日現在) ① 論文 (1)「 国際開発プロジェクトにおけるプロジェクトの効率性に関する考察 : 借款プロジェクトとICTプロジェクト等の一般的なプロジェクトとの対比 」プロジェクトマネジメント 学会誌、 21(3), 7-12, 2019-06 ② 口頭発表 (1)   3月15日  2019年度プロジェクトマネジメント 学会春季大会 @東洋大学 (2)   4月  6日  SAC-MESS2019 (1st Scientia Academia Conference on Management, Entrepreneurship, and Social Sciences )@マレーシア工科大学、クアラルンプール (3)   8月  7日  第28回日本エネルギー学会 @関西大学 (4) 10月19日  教育工学会研究会(教育方法・授業改善/一般) @甲南大学 (5) 11月  7日 ICBBS2019 (The International Conference on Business and Behavioral Studies 2019)@シンガポール国立大学 ③ その他 (1)   第3回神戸女子大学教育改革・推進フォーラム(運営) (2)   神戸女子大学家政学部家政学科 貝増研究室. 日本エネルギー学会機関誌えねるみくす, 98(4), 425-428. (3)   PMI(プロジェクトマネジメント協会日本支部)アニュアルレポート2018 p.29 (4)   PMI(プロジェクトマネジメント協会日本支部)日本フォーラム

ICBBS2019での発表

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先日 11 月 7 日に NUS で開催された International Conference on Business and Behavioral Studies ( ICBBS ) 2019 に参加しました。 ICBBS2019 ではフルペーパーを提出して 発表してきました。 福島第一原発での事故以来、国内では原発に対する厳しい見方があること、電力の垂直分離や全面自由化に伴った電力小売業者を自由に選択できるようになる中で、実際には小売業者を変えた需要家(消費者)はあまり多くないことがわかりました。需要家の優先順位と実際の行動のギャップがあります。また、先行研究でも太陽光を設置した家庭は全体の 10 %程度という調査結果もあり、政府のエネルギー政策や電力会社からの見方などを踏まえてレビューしました。 まず、参加して驚いたのは参加者が少ないことでした。まるで大きな学会の研究会程度ですが、それでもインドネシア、タイ、フィリピン、ロシア、スリランカ、インドから参加されている大学の先生といつもはこのような国際会議ではできないような深い話はできました。インドネシアやスリランカは働いていたこともあり、個人的には親近感がある国からの参加者が多くて、あまり、ひとりぼっちということを感じませんでした。この点では、大規模な国際会議やシンポジウムと違った雰囲気でした。興味あるトピックの発表もあり、ネットワーキング作りを行って、共同で研究を進めていくのには、ちょうど良い具合のサイズ感でした。 私自身の発表は、私の次の演者が来なかったこともあり、 20 分の発表と質疑応答が 30 分を超えました。通常だとないことですが、質疑応答の時間は楽しかったです。質疑応答の内容は、電力の自由化の恩恵は需要家は受けることができるのか、自由化は段階的に実施されたことや大きい出来事を経てエネルギー政策が決められることについて意見を求められるなどでした。質問やコメントをもらって、気づきや今後の取組むことについても考える良い機会になりました。